対面指導@梅田 ナレッジキャピタル
しばしば実際に会っての指導を挟みます


[数学1a2bの授業を再現]
フィボナッチ数列に見る次数下げ

keyword: 数学1a2b,フィボナッチ数列,次数下げ,解と係数の関係
(>>>pdf版)



事業責任者の鈴木です。今回は先日の高2生向の授業で扱った問題を使おうと思います。 話題もフィボナッチ数列で、手垢の突いたテーマでちょっとした計算の工夫の確認をします。 数学が苦手な文系の子も読めるような内容にしました。



僕「今回やるのはフィボナッチ数列です。もうみんな中学生の頃から知ってる話だから簡単でしょ?と思って」

Mちゃん「でも絶対何かある」

Rちゃん「あるだろね〜(笑)」

僕「穿ち過ぎだ…でも今回は数学が苦手な子を意識してて、主に計算のところ。話題を拡張する話は、 今時少し検索すればいくらでも出てくるので調べて見てね」

Rちゃん「はーい」

僕「じゃあとりあえず、フィボナッチ数列の一般項」

\[ \displaystyle a_{n+2}=a_{n+1}+a_n \]

Rちゃん「これでいいんですよね」

僕「ですね。じゃあ一般項出してもらおうか」

Mちゃん「うーん…どうでしたっけ。やったことはあるけど、細かいところ覚えてる自信が。」

僕「まあやってれば思い出すでしょう、やってみようか」

[10分ほど経過]

Mちゃん「できました。」

\[ 特性方程式を考えて \] \[ x^2=x-1 \] \[ \Leftrightarrow x^2-x+1=0 \] \[ この解を \alpha , \beta とおくと、\] \[ 一般項の式が2通りに変形できて \] \[ a_{n+2}-\alpha a_{n+1}=\beta(a_{n+1}-\alpha_n) \] \[ a_{n+2}-\beta a_{n+1}=\alpha(a_{n+1}-\beta_n) \] \[ 双方の式を変形して \] \[ \Leftrightarrow a_{n+2}-\alpha a_{n+1}=\cdots=\beta^{n}(a_2-\alpha a_1) \] \[ \Leftrightarrow a_{n+2}-\beta a_{n+1}=\cdots=\alpha^{n}(a_2-\beta a_1) \] \[ 下の式から上の式を引いて \] \[ (\alpha - \beta)a_{n+1}=(\alpha^{n}-\beta^{n})a_2 \] \[-\alpha \beta (\alpha ^{n-1}-\beta ^{n-1})a_1 \]


僕「もうそこまで行ったら答えは出たようなものだね、両辺を(α-β)で割ってやって n=1,2の時の値を代入してあげれば終わり。」

Mちゃん「ほっ」

僕「で、ここで終わりということではなく。」

Mちゃん「そうだと思いました」

僕「ここ↓」

\[ 一般項の式が2通りに変形できて \] \[ a_{n+2}-\alpha a_{n+1}=\beta(a_{n+1}-\alpha_n) \] \[ a_{n+2}-\beta a_{n+1}=\alpha(a_{n+1}-\beta_n) \]


僕「この変形」

Mちゃん「はい。」

僕「これどっから出てきた?」

Rちゃん「そうすると上手く行くから…っていうのじゃ答えになんないか(笑)」

僕「うん。上手く行くよね。でもそもそもなんでこういう変形をすると上手く行くんだろう?という話。考えたことはおそらく」

Mちゃん「もちろんないです。」

Rちゃん「(笑)」

僕「だろうと思って。別に難しいことを聞いてるわけじゃないんだけど、 改めて聞かれると、ちょっと気持ち悪いかなと思って突っ込んで見た。」

Rちゃん「確かに、なんででしょうね。そもそも特性方程式を二次方程式でおくと上手く理由もよくわからないし。」

僕「そこが大きなヒントです。」

Mちゃん「うーん…なんでだろ」

僕「ちょっと考えてみようか」

[5分経過]

僕「わかったかな」

Mちゃん「うーん…」

Rちゃん「なんとなく、“形が合うから”っていうのは感覚的には納得するんですけど」

僕「二次方程式を変形してみればわかるよ」

\[ x(x-\alpha)=\beta (x-\alpha)) \] \[ x(x-\beta)=\alpha (x-\beta)) \]


Mちゃん「お?」

Rちゃん「形が数列の一般項の変形と全く同じですね」

僕「解と係数の関係があるじゃない。それを生かしてるわけだね」

Mちゃん「あーわかった。うまいですね。左辺から右辺につなぐと次数が1つ落ちてる」

Rちゃん「あーっそっか。それが数列の項が一つ前に戻ることに対応させることができるわけですね」

僕「そういうこと。ちょっとしたことだけど、“そうすると上手く行くけど理由がわからない” というモヤつきがあるままで頭に入れておくのと、納得した上で入れておくのとでは、 しっくりくる感じが全然違うからね。まあちょっとやって見た。」

Mちゃん「次数下げをやっていたんだねー」

Rちゃん「数学甲子園とかに出そう(笑)」









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